ChatGPT を使うときの一般的な注意点をまとめておきます

はじめに

 ChatGPTOpenAI によって開発された大規模な言語モデルによるチャットサービスで、自然言語処理の技術を活用してまるで人間のように会話を行うことができます。

 その便利さ、有用さ、面白さから、公開されてまだ1年も経っていないのに、世界中で使われていますね。

 しかし、ChatGPT 使用にあたってはいくつかの注意点があります。
 本記事では、一般的な注意点とそれに対する対策について簡単に記します。

 

ChatGPT を使用する際に現れうる問題点と対策

情報の正確性


 問題点:ChatGPT は大量のテキストデータから学習を行っていますが、その情報源は公開されていません。またモデルそのものの原理として、正確であることを意図してつくられているわけでもありません。そのため、ChatGPTが提供する情報が必ずしも正確であるとは限りません。

 対策:ChatGPTから得た情報については、必ず信頼性の高い情報源で確認することが重要です。特に医療や法律などの専門的な情報については、専門家の意見を求めることをおすすめします。

 

個人情報や機密情報の取り扱い


 問題点:ChatGPT はユーザーからの入力を学習データとして直接利用することはありませんが、それでもユーザーが個人情報や機密情報を入力することは避けるべきです。流出してこまる情報を入力するのはリスクが高いと考えられます。

 対策: 個人情報や機密情報を ChatGPT に入力することは避けましょう。また、ChatGPTを使う際にはプライバシーポリシーを面倒であってもしっかりと確認することも重要です。

 

知識の新しさ・更新

 問題点:ChatGPT の有する知識は訓練データに基づいており、訓練が終了した時点での知識しか基本的には持っていません。Web 情報を含む新しい情報をインプットすることもできますが、最新の情報や事象について、関連性や評価を含め正確に答えられないことがあります。

 対策:最新の情報については、常に最新のニュースや専門サイトをチェックすること、クロスチェックを行うことなど一般的な情報リテラシーが重要です。

 

著作権等他者の権利の侵害の可能性

 問題点:ChatGPT は大量のテキストデータから学習を行っていますが、その学習データの中には著作権で保護されたコンテンツが含まれている可能性があります。そのため、ChatGPTが生成するテキストが、元の学習データの著作権を侵害する可能性があります。

 対策: ChatGPTから生成されたテキストを公開する際には、そのテキストが著作権を侵害していないか確認することが重要です。また、可能な限りオリジナルのコンテンツを生成するようにChatGPTを設定することも一つの対策となります。

 

ChatGPTの生成するテキストの著作権問題

 問題点: ChatGPT が生成するテキストの著作権は誰に帰属するのか、という問題もあります。一般的には、AIが生成した作品の著作権はAIには帰属せず、AIを操作した人間やAIを所有する企業に帰属するとされる場合が多いようです。

 対策: ChatGPT を使用する際には、生成されたテキストの著作権についての法的な知識を持つことが重要です。また、必要に応じて専門家に法的なアドバイスを求めることも考慮に入れ、素人判断をしないように注意が必要です。

 

引用と著作権

 問題点: ChatGPT が他の作品などを引用する際には、著作権法に基づく引用のルールを遵守する必要があります。しかし、AI は法律を理解する能力を持っていないため、引用のルールを遵守できない可能性があります。

 対策: ChatGPT が他の作品を引用する際には、その引用が著作権法に適合しているか確認することが重要です。また、引用する作品の範囲を最小限に抑えることも一つの対策となります。

 

意図しない出力

 問題点:ChatGPT はあくまで「AI」サービスであり、人間のような意識や感情、良識や常識を持っていません。そのため、ユーザーの意図しない出力をすることがあります。犯罪に関わる情報や、一般的にあまりしられることが目的とされていない情報を出力したり、感情を揺さぶったり、悪意が含まれると考えられる言葉を出力する可能性もあります。

 対策: ChatGPT の出力はあくまで参考の一つと考え、最終的な判断はユーザー自身が行うことが重要です。そして、相手が「AI」サービスであることを忘れないことも大切でしょう。

 

依存の危険性


 問題点:ChatGPT は便利なツールですが、それに過度に依存することは危険です。海外では「AI」によるチャットサービスに依存し、その出力に影響を受けて自ら命をたった例もあるようです。また、自分自身の思考や判断を放棄し、AIにすべてを任せてしまうと、思考力や判断力が鈍る可能性もありえるでしょう。

 対策: ChatGPT はあくまでも「ツール」の一つであると常に考え、自分自身の思考や判断を大切にし、使用しすぎて依存しないような冷静さを保ちましょう。

 

 

まとめ

 

 ChatGPT は非常に強力なツールであり、禁止するだとか使用制限をするだとかということは、現時点では反応としてありえても、将来的には社会に浸透し、活用することが当然になるでしょう。ですが、その使用には注意が必要で、新しいテクノロジーが人間社会に現れた際に生じるようなコンフリクトは必ずでてきす。

 本記事で述べたような注意点と対策を心に留めつつ、ChatGPT を安全に楽しく使いましょう。